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【絶対に勝てない】「ザ・ゲーム」:この記事を開いた瞬間、あなたの負けが確定する心理ミーム

哲学・心理
この記事のざっくりまとめ
  • 「ザ・ゲーム(The Game)」とは、世界中の人々が無自覚のうちに参加させられている、終わりのない心理ゲームのことです。
  • ルールは極めてシンプル。「ザ・ゲームの存在について考えたら負け」、そして「負けたら必ず『負けた』と宣言しなければならない」の2点のみ。
  • 誰かが負け宣言をすると、それを聞いた周りの人もつられて思い出してしまうため、ウイルスのように敗北が連鎖していくのが特徴です。
  • 参加を拒否することはできず、勝つことも絶対に不可能という、非常に理不尽でイライラするネットミームとして世界中に広まりました。
  • 「考えないようにすればするほど考えてしまう」という、心理学の「皮肉過程理論(シロクマ効果)」を見事に体現した遊びでもあります。

「今、あなたはこの記事のタイトルを見てしまいましたね? はい、残念ながらあなたの負けです。」

いきなり何を言いがかりをつけているんだ、と怒らないでください。実はあなたは今、世界中で数百万人がプレイしていると言われる史上最も理不尽で、最も感染力の高い心理ゲーム「ザ・ゲーム」に敗北してしまったのです。

このゲームには、参加を拒否する権利も、途中でやめる権利もありません。一度ルールを知ってしまったら最後、一生このゲームに付き合わされることになります。そして、絶対に勝つことはできません。

今回は、知れば知るほど腹が立つ、だけど誰かに教えたくてたまらなくなる迷惑なネットミーム「ザ・ゲーム」の全貌と、そこに隠された人間の心理の罠について詳しく解説していきます。

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逃げ場なし!「ザ・ゲーム」の凶悪すぎる3つのルール

「ザ・ゲーム」は、トランプやボードゲームのような道具は一切使いません。必要なのは「人間の脳」だけです。バリエーションはいくつかありますが、基本的には以下の3つの絶対的なルールで構成されています。

  • 全世界の人間がプレイヤーである
    「参加します」という同意は一切不要です。この記事を読んでルールを知ってしまったあなたは、すでに強制エントリーされています。途中でやめる(リタイアする)ことも不可能です。
  • 「ザ・ゲーム」について考えたら負け
    目的は「ザ・ゲームの存在について考えないこと」です。ふとした拍子に思い出したり、誰かに言われて気づいたり、こうして記事を読んで「ザ・ゲーム」について思考を巡らせた瞬間、即座にあなたの「負け」が決定します。
  • 負けたら必ず「負け宣言」をしなければならない
    これが一番の厄介なポイントです。負けた場合は「ザ・ゲームに負けた!」と声に出して叫ぶか、SNSに投稿するかして、周囲に負けを知らせなければなりません。

ルールの恐ろしさにお気づきでしょうか。

あなたが「負けた!」と宣言すると、それを聞いた周りの友人やSNSのフォロワーは「何の話?」と思うか、あるいはルールを知っている人なら「あっ、思い出してしまった!」となります。つまり、一人が負けると、周囲の人間も巻き添えを食らって強制的に負けさせられるという、地獄のような連鎖システムが組み込まれているのです。

どうやっても勝てない? プレイヤーたちの涙ぐましい攻防

このゲームにおいて、「勝者」は存在しません。「ザ・ゲームについて考えていない間は勝っている状態だ」とする解釈もありますが、それに気づいた(考えた)瞬間に負けるため、「俺、今勝ってるぜ!」と喜ぶことは不可能なのです。

そのため、プレイヤーたちの目的は「いかに自分が忘れている時間を長くするか」ではなく、「いかに他人にザ・ゲームを思い出させて負かすか(道連れにするか)」という非常にタチの悪い方向へシフトしていきます。

海外のプレイヤーたちがやっているイタズラ(トラップ)の例を挙げると、

  • 教室の黒板の隅っこや、トイレのドアの裏に小さく「You just lost The Game(お前はザ・ゲームに負けた)」と落書きしておく。
  • お札に文字を書き込んで流通させる。
  • 満員のコミックイベント会場で、いきなり大声で「ザ・ゲームに負けた!!」と叫んで、その場にいる何百人ものオタクたちを同時に敗北させて大ブーイングを食らう。

などなど、あの手この手で「ザ・ゲーム」という概念を他人の脳に強制インストールしようと企んでいます。海外の掲示板(Redditなど)では、今でも定期的にこの罠が仕掛けられ、何年もの間忘れて平穏に暮らしていたネット民たちが「ふざけんな! 5年ぶりに負けたわ!」と阿鼻叫喚のコメントを残すのがお約束の光景となっています。

なぜ私たちは負けてしまうのか?(シロクマ効果の罠)

では、どうすればザ・ゲームの敗北を避けることができるのでしょうか?

「よし、絶対にザ・ゲームのことだけは考えないぞ。考えないぞ……」と意識すればするほど、頭の中はザ・ゲームのことでいっぱいになってしまいます。

実はこのゲーム、心理学における非常に有名な現象を突いています。 1987年に社会心理学者のダニエル・ウェグナーが提唱した「皮肉過程理論(シロクマのリバウンド効果)」と呼ばれるものです。

ウェグナーは被験者を集めて

これからしばらくの間、シロクマのことだけは絶対に考えないでください

と指示を出しました。すると、被験者たちは「シロクマについて考えていないか?」を常に脳内で監視・チェックしなければならなくなり、結果としてシロクマのイメージが頭にこびりついて離れなくなってしまったのです。

つまり、人間の脳は「何かを考えないようにする(抑圧する)」というタスクを処理するのが非常に苦手なのです。ザ・ゲームは、この人間の認知のバグを遊びに変えた、非常に巧妙な心理ゲームだと言えます。

どこから始まった? 謎に包まれた起源

世界中で数百万人がプレイしているとされる「ザ・ゲーム」ですが、いったい誰がこんな迷惑なものを考え出したのでしょうか?

はっきりとした起源は分かっていませんが、1990年代初頭のイギリスやオーストラリアの大学生たちの間で自然発生的に生まれたという説が有力です。また、ロンドンの地下鉄の駅名を交互に言っていく「フィンチリー・セントラル」という古い頭脳ゲームがあり、1970年代のケンブリッジ大学の学生たちがそのルールをいじって「その駅名を最初に思い浮かべた方が負け」というルールを作ったことが原型になっている、とも言われています。

いずれにせよ、インターネットやSNSが普及した2000年代以降にこのミームは爆発的に広まり、俳優やミュージシャンなどの有名人がポストして何十万人ものファンを一斉に「負け」に追い込むといった大規模なテロ(?)まで発生するようになりました。

まとめ

「ザ・ゲーム」は、くだらないイタズラでありながら、人間の思考のコントロールがいかに難しいかを教えてくれる壮大な思考実験でもあります。

さて、ここまで読んでいただいたあなたには、すでにこの迷惑な概念がしっかりと脳に刻み込まれました。この記事を閉じた後、次にあなたが「ザ・ゲーム」を思い出すのはいつになるでしょうか。明日、ふと仕事中に思い出すかもしれませんし、あるいは数ヶ月後、この記事のURLを友人に送りつけてトラップにハメた瞬間に負けるのかもしれません。

次に負けた時は、ルールに従って堂々と「負けた!」と宣言してくださいね。 それでは、あなたの長い長い「忘却の戦い」の健闘を祈ります!

※本記事では英語版も参考にしました

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